ご訪問ありがとうございます。切迫早産・早産経験者のひまわりです。
子宮頸管長が短くなって自宅安静になってしまったママの中には
次の検診で子宮頸管長が短くなっていたら入院になってしまうかも…
と、不安を抱えながら安静生活を送っている方も多いのではないでしょうか?
入院は絶対に避けたいですよね。
- 何とか子宮頸管長がこれ以上短くならないようにしたい
- 子宮頸管長の長さはどうしたら回復するの?
- 自宅安静から入院になる目安は?
今回の記事では、そんな思いや疑問をもつ自宅安静ママのために、子宮頸管長の長さを維持する方法や、入院の目安についてお話ししていきます。
自宅安静から入院:目安は子宮頸管長
安全な妊娠を継続するのに必要な子宮頸管長。一般的に子宮頸管長が短ければ短いほど、早産の可能性が高まるといわれています。
また、早産になった場合、妊娠週数が少なければ少ないほど、赤ちゃんが障がいを抱えてしまうリスクも増えてしまいます。
特に34週未満の場合は肺機能が十分に育っていないので、命に危険を及ぼす可能性もあります。
そのため、早産を防ぐためにも「子宮頸管長」を保つことはとても重要になってきます。
子宮頸管長の長さは、自宅安静レベルなのか、入院レベルなのか。その判断をする上で、大きな一つの目安となります。
では、いったい子宮頸管長がどの程度の長さであれば問題ないのでしょうか?また、入院レベルになってしまう子宮頸管長の長さとはどれぐらいなのでしょうか?
正常な子宮頸管長とは?
妊娠週数と正常な子宮頸管長の長さは以下のようになっています。
- 妊娠週数16~27週 30mm~40mm
- 妊娠週数27週~ 30mm~35mm
- 妊娠週数32週~ 25mm~30mm
身長と同じく子宮頸管長にも個人差がありますが、妊娠初期〜中期(16~27週)で、頸管長は約30mm~40mmあるのが一般的です。
ちなみに、妊娠24週の子宮頸管長の平均は約35mm、妊娠30週では約30mmです。
32週以降になると25~30mmになり、妊娠後期ではさらに子宮頸管長は短く、そして柔らかくなります。
子宮頸管長は妊娠週数が増えるにつれてだんだん短くなるのは、分娩に向けた生理的な変化(子宮頸管の熟化)です。
つまり、正常とされる子宮頸管長の長さは、「妊娠週数」によって異なるですね
早産のリスクが高ければ入院
妊娠24週で子宮頸管長が30mm以下の場合、早産になるリスクは3倍、26mm以下では6倍、さらに13mm以下では14倍になるというデータがあります。(参照:国立成育医療研究センター)
上でも説明したように、正常な子宮頸管長は妊娠週数によって違いがあります。
- 妊娠週数16~27週 30mm~40mm
- 妊娠週数27週~ 30mm~35mm
- 妊娠週数32週~ 25mm~30mm
つまり、この正常値の範囲から離れれば離れるほど(短ければ短いほど)、早産のリスクは高まっていくといえます。
早産のリスクが高まるということは、もちろん入院の可能性も高まります。
自宅安静から入院になる目安とは?
子宮頸管長の長さは「自宅安静でいいのか。」それとも「入院しなければいけないのか。」その判断をする上で重要な数値です。
正常な子宮頸管長よりも短ければ短いほど早産のリスクが高まり、入院への可能性も高くなっていきます。
じゃあ、具体的にどうなったら入院なの?
それが一番気になる所ですよね。
では次に、自宅安静から入院になる目安についてお話しします。
切迫早産で自宅安静から入院:目安は子宮頸管長の長さだけではない?!
これ以上子宮頸管長が短くなったら入院になるかも…。不安な気持ちで自宅安静を送っているママにとって、子宮頸管長の長さはとても気になることですよね。
でも、入院は子宮頸管長の「長さ」だけで決まるのではなく、総合的な状況から判断されます。
進行ぐあい
入院という診断をする際には、子宮頸管長の長さが「どのくらいの期間に、どのくらい短くなったか」という、その進行ぐあいも重要になってきます。
例えば、子宮頸管長が25mmで入院…といわれている妊娠30週の二人のママがいるとします。(※以下は説明上わかりやすくするための数値です。)
Aさん 現在27mm
Bさん 現在36mm
一週間後の健診で、二人とも26mmだったとします。
数値だけを見れば、二人ともあと1mmで入院というギリギリの数値。でも、Bママはたった一週間のうちに1cmも短くなってしまいました。
どう思いますか?
きっと、Bママは入院です…。このペースで子宮頸管長が短くなっていけば、明日にでも25mmになってしまう…。
それどころか、早産になってしまうかもしれない…と思いませんか?
このように、子宮頸管長は「長さ」だけではなく、その「進行ぐあい」も、自宅安静から入院という判断の重要な基準になるのです。
子宮口の開き具合とやわらかさ
通常の子宮口は、しっかり閉じられています。
赤ちゃんがまだ生まれてはいけない時期に開いてきてしまっている場合は入院となる場合があります。
また、 出産前にはやわらかくなる子宮口ですが、こちらも同様に「正期産に入る前」にやわらかくなってきている場合は、入院になる場合があります。
前回の妊娠・家庭の状況・ママの状態
自宅安静になってしまったママの中には、上の子がいる、家事を手伝ってくれる家族がいない。そのような状況にあるママも多くいることと思います。
当然、初産のママに比べれば安静を保ちにくいですよね。
子宮頸管長の長さは入院の目安の一つではありますが、妊娠期間中に今後どれぐらい安静を保つことができるのか?というママの状況も「入院」という判断基準の一つになります。
突然の破水が一番こわいですからね…
また、前回の妊娠でも早産になっていたママや多胎児妊娠の場合は、子宮頸管の長さに関わらず、早めの入院になることもあります。
自宅安静中に子宮頸管長の長さを維持・回復する方法
子宮頸管長の長さに一喜一憂…。
その気持ち、本当によく分かります。
何とか長くすることはできないの?せめて、維持したい…。そう思うママも多いことでしょう。
では次に、子宮頸管長の長さを長くする方法・維持する方法についてお話しします。
子宮頸管長を長くする・維持するには?
結論から言います。
これをしたら絶対子宮頸管長が長くなる!……残念ながら、そのような100%の方法はありません。。。
え!何なの
と、怒られてしまいそうですが…。
切迫早産のママの中には、入院で絶対安静の生活をして、張り止めの薬をマックスで点滴し、…それでも、子宮頸管長が短くなってしまう人もいます。
だから、子宮頸管長の長さは「絶対安静をすれば必ず長くなる」というわけではないのです。(※もちろん、安静の効果で長くなる方もいます。)
でも100%いえること。それは…
子宮頸管長が正常の長さより短くなっているのにもかかわらず、これまでと同じように動いていたら…
必ず短くなる
ということです。
子宮頸管長を短くしないための方法。それは、やはり絶対安静が基本なのです。
赤ちゃんが重たくなればなるほど、ママが縦になっている(立っている)ときに、子宮の出口には重さがかかります。
そして、赤ちゃんの重みや下垂した内臓の重みで圧迫され、 子宮頸管長は 短くなってしまいます。
子宮頸管長の長さを短くしないためには、ママの体を横の状態にいかに保てるか。そして、いかに子宮の出口に負担(重さ)をかけないかということが重要になってきます。
それが、100%の方法ではありませんが、最善の方法なのです。
骨盤を高くする
上で説明したように、子宮頸管長の長さを短くしないためには、横になった状態での絶対安静が基本です。
そして、子宮の出口に負担をかけないために、さらに効果的な方法は骨盤高位という方法。
骨盤高位とは、字のとおり骨盤を高い位置にすることです。
方法は、腰の下にバスタオルなどを敷いて15~20cmほど腰の高さを高くするだけ。そうすることで、赤ちゃんの重みが子宮頸管へかかるのを減らすことができます。
この方法は、子宮頸がんの手術を受け、子宮頸管の長さが短い(子宮頸管がほぼない)ママなど、ハイリスクな方が使う方法です。
入院ベッドの場合は自動でベッドの高さが変えられますが、家庭ではできません。バスタオルやクッションなどを使い、ゆるやかに高くなるよう調整してみましょう。
寝心地がよいと感じる程度がいいですよ
トコちゃんベルト
切迫早産に効果があるといわれる、トコちゃんベルト。切迫早産のママなら一度は聞いたことがあるかと思います。
トコちゃんベルトは骨盤のゆるみやゆがみを防ぎ、内臓(子宮)下垂を防ぐもの。
内臓下垂になれば子宮口や子宮頸管への圧迫が強くなり、おなかも張りやすくなります。
トコちゃんベルトでしっかり支えれば、内臓下垂による重みや、赤ちゃんの重みで子宮を圧迫しないようにすることができます。
トコちゃんベルトは子宮頸管への負担を軽減するにはとても効果的なのです。
なので、トコちゃんベルトを着けて子宮頸管長を長くする、というより、これ以上「短くしない」という現状維持に効果的なベルトといえます。
子宮頸管への圧迫を重みを少しでも減らすことで、結果的に子宮頸管長の長さが長くなったというママも多くいます。
ヒップサイズ70~80cm
ヒップサイズ80~88cm
ヒップサイズ88~100cm
ヒップサイズ100~120cm
妊娠後期~+アンダーベルト
もちろんトコちゃんベルトは、妊娠中だけでなく、産後に広がった骨盤を戻すためにも使えるので、長く使えます♪
便秘にならないようにする
絶対安静の生活では、どうしても便秘になりがちです。和式のトイレでしゃがむ姿勢は、子宮頸管に最も負担をかけてしまう姿勢。
その姿勢で長くいきむことは厳禁といえます。
切迫早産ママにとって、便秘は大敵。便秘にならないような食生活をこころがけることはもちろんですが、薬を服用しスルっと出るように調整することも大切です。
はじめのうちは適量が分からず下痢になってしまいがち。少ない量から服用し、自分にあった量をみつけてくださいね。
冷え・お腹の張りを防ぐマッサージ
お腹が張っている瞬間は、子宮頸管長も短くなっています。そのため、お腹が張らないようにすることも、子宮頸管長の長さを維持する上で大切です。
血流の悪さ・冷えは、お腹の張りの原因にもなります。
運動ができない、安静生活では血流も悪くなりがちなので、寝ながらのマーサージで血流を良くしましょう。
内ももの根元あたりを手でつまみ、マッサージしたり、足を軽く揺らすだけでも効果がありますよ。
もちろん、無理は厳禁。仰向けの状態で行い、気持ちいいと感じる程度に行ってみてくださいね。
おわりに
切迫早産で自宅安静のママにとって、子宮頸管長の長さはとても気になりますよね。
でも、努力で子宮頸管長が長くなるとは限りません。
これをすれば絶対長くなる!という方法はないのです。
でも、子宮頸管長の長さが短い=「早産」ではありません。
子宮頸管長が短くなることで、感染症にかかりやすくなる、破水しやすくなる…
結果的に早産の可能性が高くなる。
万が一のことを考えて「入院になる」ということです。
医師によっては、「入院になる目安」の基準が異なることもありますが、最終的にはリスクとの天秤です。
妊娠した全ママのうち13~14%が切迫早産になり、実際早産になるママは5~6%です。
その5%に入るか、入らないか…
それは、医師にも分からないのです。
何とか入院を免れたい…その気持ちは、よく分かります。
家で過ごす方がストレスは少なくて済みますから…。
医師もそれは重々承知です。
それでも、心を鬼にして「入院」という判断なのです。
もしも「入院」となってしまった場合でも、がっかりしないでくださいね。
それは
万が一の時ために…。赤ちゃんを守るために…。
最善の方法なのです。
そのことを十分に理解しておいてくださいね。
子宮頸管長の長さに一喜一憂、ひやひや過ごすのはママにとって大きなストレス…。
ストレスは免疫力を弱めてしまいます。
子宮頸管長は絶対安静をしていたから、入院をしたからといって、必ずしも正常な長さに戻るとは限りません。
ストレスが原因になることもあります。
そして、正常な長さに戻ったのに、再び短くなってしまう…ということも多々あります。
例え、子宮頸管長が短くなったとしても、安静生活を続けているのであれば、それはママのせいではありません。
子宮頸管長の長さばかりを気にしてストレスを抱えてしまわないよう、赤ちゃんとの生活を楽しみにしながら過ごすこと。
それが一番たいせつです♪
心穏やかに過ごせることを願っています。。。
ひまわり
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